外壁塗装は、外の空気や風水害といったものから建物を守る為に必須となる施工です。その為、施工にあたっては非常に綿密なプロセスを組む必要があり、適した順番を守って施工しないといけませんし、その他にもたくさんの注意点があります。外壁塗装施工業者には悪質な業者も少なくないため、依頼側もそうした注意点を知っておく必要があります。今回は外壁塗装施工の注意点を解説していきます。
1.注意点①:外壁塗装は、雨の日は作業ができない点に注意
外壁塗装は、その名の通り建物や住宅の外壁に塗装を施す施工を言います。塗装というのは単に見た目を綺麗に仕上げる為に行うのではなく、実は外壁の耐久性を高める要ともなるものなのです。単なるカラーリングではなく、どちらかというとコーティングの意味合いが強いものです。
そうした塗装の強度を高める為にどうしても避けなければならないものがあります。それが「雨」です。塗装工事に雨はタブーとなっています。その理由は、塗装というのは塗るたびに乾燥させなければならないからです。塗料をしっかりと定着させ強度を高める為には、塗料を塗るたびに時間をおいて乾燥させないと効果が出ないのです。
塗装工事は下地処理も含めて、何回も塗り重ねていって徐々に塗装面の強度を高めていくものです。きちんと乾燥させた後で塗り重ねていかないと「塗膜」が形成されず耐久性が大幅に落ちてしまいます。その為、雨に濡れてしまったり雨で塗料が流れてしまうと塗装の意味がなくなってしまいます。
その為、雨の日でも構わず施工を行おうとする業者はまず信用できないといっていいです。
2.注意点②:契約前に見積書の内訳が詳細に書かれているかチェック
外壁塗装は外壁強度を高める重要な意味合いのある施工であるうえ、雨の日は避ける必要があるデリケートな施工です。それなのに、悪質な業者が横行しているという現実があります。これは外壁塗装施工を依頼する側からしたら大問題です。外壁塗装は家全体の耐久性を高めてくれる非常に大事な施工だからこそ、信頼できる業者を見極める目を養っておく必要があります。
優良な業者であれば、見積書の内訳が詳細に記されていますし、その内訳について誰でもわかるような説明で解説してくれます。例としては、使用する塗料のメーカー名や商品名、施工の範囲に適し塗料缶の数が明記されているかはわかりやすいチェックポイントです。このあたりが曖昧で「塗装一式」と書かれているだけとかいい加減な記載の場合、何かと理由をつけて見積もりになかった追加料金を加えてくる危険性があります。
最初からどの塗料をどの程度使うのかをしっかり計画できる業者は優良である可能性が高いです。見積書の内訳の確認と詳細説明は契約してしまう前にしっかり求めていきましょう。
3.注意点③:外壁塗装の施工前には近隣にしっかり挨拶をしよう!
外壁塗装は重要な工事ではありますが、塗料を使う以上、溶剤の強烈な臭いが近隣に漂うリスクがあります。また、業者はなるべく近隣に迷惑が掛からないよう、特に塗料が飛び散って汚れたりすることがないようにしっかり養生しますが、養生に関しても近隣の理解を得られなければ設置することが難しいです。
外壁塗装施工には近隣トラブルのリスクはつきものと思っておくことが重要です。そうしたリスクをなるべく避けるためにも、施工前に必ず業者と同行して業者・施主合同でご近所さんに挨拶回りを欠かさないようにしましょう。外壁塗装施工は解体工事などと比べると騒音は少なく済みますが、それでも外壁の高圧洗浄などでは大きな騒音が発生してしまいます。
その為、事前にそうしたことを伝えておかないと、高確率でトラブルを招いてしまうでしょう。挨拶の際は業者としっかり打ち合わせて、施工期間も明確にお知らせすることが大切です。
4.注意点④:海沿いに住んでいる場合は塩害対策をやってもらおう!
特に海沿いの町に住んでいる場合には、外壁塗装はより重要な意味合いを持ちます。何故ならば「塩害」のリスクがあるからです。
塩害は、特に海が近くにある場合に発生します。海から蒸発した塩分が含まれている風や空気が周りにあることによって、そうした空気が屋根や窓・ドア・外壁といった家全体に付着してしまうことで、空気に含まれる塩分や水分の作用によって腐食が早まったり、劣化が早まったりしてしまいます。これが「塩害」です。
特に金属は塩害に弱く、場合によっては穴が開いてしまいます。その穴に雨や塩や水分が入り込むと更に基礎部分にまで浸食し、内部から家を劣化させてしまう危険性が高まります。また、電気機器などの設備が塩害で腐食しその場所に雨水が入ればショートする危険性もあります。
海から5km以上離れていれば大丈夫と言われていますが、念のため海が比較的近い場所に住んでいる場合には、塩害対策をしっかり行ってくれる業者に依頼するといいでしょう。
5.まとめ
以上、外壁塗装の注意点について一通り解説しました。外壁塗装は雨の日は作業できない分工期が延びる可能性がありますがそれはちゃんとした業者ほどしっかりと延ばしますし事前に工期の延長の連絡をしてくれます。また近隣環境に配慮して挨拶を欠かさないこと、見積書の内訳を作らないようないい加減な業者に依頼しないことも大切です。
掛川市・袋井市・菊川市はいずれも海が接する自治体です。太平洋沿岸に程近い場所に住んでいる場合には、できる限り塩害に対する警戒心を身に着けておくことも大事なことです。外壁塗装業者もプロですから優良な業者であればしっかり意識してくれるはずですが、塩害対策についても依頼の際にしっかり話し合うことが重要です。